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【姫路城の白漆喰】現代へ受け継がれる左官職人の凄さと壁塗り技

兵庫県姫路市にある姫路城は、青空に映える真っ白な外観が印象的な城です。
その美しい姿を見て、「姫路城はなぜこれほど白いのだろう」と疑問に感じたことがある方もいるのではないでしょうか。

 

姫路城の白さを生み出しているのが、壁や屋根瓦の継ぎ目などに使われている漆喰です。
漆喰は、古くから日本の建築に用いられてきた左官材料の一つで、城の美しさをつくるだけでなく、建物を守る役割も担ってきました。

 

今回は、姫路城の白い漆喰を題材に、日本の建築を支えてきた左官の歴史と、現代にも受け継がれている職人の仕事について紹介します。

 

姫路城が「白鷺城」と呼ばれる理由

姫路城は、別名「白鷺城(しらさぎじょう・はくろじょう)」と呼ばれています。

 

その由来にはいくつかの説がありますが、白い城壁に包まれた優美な姿が、白鷺が羽を広げたように見えることから名付けられたという説が広く知られています。

 

姫路城は、大天守と3つの小天守が渡櫓で結ばれた「連立式天守」が特徴です。
幾重にも重なる屋根と、白い壁が連なる姿によって、城全体にまとまりのある美しさが生まれています。

姫路城が白く見えるのは、単に白い塗料で外壁を塗っているからではありません。
建物の外側を白い漆喰で仕上げる「白漆喰総塗籠造」が採用されており、壁だけでなく屋根まわりにも漆喰が使われています。

 

こうした広い範囲に施された漆喰が、姫路城ならではの鮮やかな白さをつくり出しているのです。

 

姫路城の白い壁に使われている漆喰とは

漆喰とは、消石灰を主な原料とする塗り壁材です。

 

伝統的な漆喰は、消石灰に、植物の繊維を細かくした「すさ」や、海藻などからつくられたのりを混ぜて練り上げます。
材料や配合は、地域や時代、施工する場所によって異なります。

 

施工した漆喰は、乾燥するとともに、空気中の二酸化炭素と反応しながら少しずつ硬くなっていきます。
表面に自然な風合いが生まれ、時間の経過によって表情が変化していく点も、漆喰の魅力です。

 

現在では、漆喰というと、和風住宅の内壁や自然素材を使った住まいを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、昔から城郭や寺社、土蔵、住宅など、さまざまな建築物の壁に使用されてきました。

 

漆喰には、白く美しい外観をつくるだけでなく、木や土でつくられた下地を覆い、雨風や火などから建物を守る役割もあります。

姫路城の白壁は、漆喰が持つ美しさと機能性の両方が生かされた代表的な例といえるでしょう。

 

姫路城では壁以外にも漆喰が使われている

姫路城を遠くから眺めると、まず目に入るのは大きな白い壁です。しかし、漆喰が使われているのは壁だけではありません。

 

姫路城では、屋根に葺かれている瓦の継ぎ目にも白い漆喰が施されています。
これは「屋根目地漆喰」と呼ばれるもので、瓦の隙間を埋めるように塗られています。

 

瓦の継ぎ目に漆喰を施すことには、屋根の見た目を整えるだけでなく、雨水の浸入を抑えたり、瓦を安定させたりする役割があります。

また、壁と屋根の細かな部分まで白く仕上げることで、建物全体の色が統一され、姫路城の白さがより強く感じられるようになります。

 

大きな壁面だけでなく、屋根の細部まで丁寧に仕上げられていることが、「白鷺城」と呼ばれる美しい外観につながっているのです。

姫路城の美しさを支える左官の伝統技術

漆喰や土、モルタルなどの材料を壁や床に塗り、表面を仕上げる職人を左官職人といいます。

 

左官職人は、主に「コテ」と呼ばれる道具を使って材料を塗り広げます。ただ材料を壁に塗ればよいわけではありません。
下地の状態や材料の硬さ、気温や湿度などを確認しながら、塗る厚さやコテを動かすタイミングを調整します。

 

特に、姫路城のような歴史的建築物を修理する場合は、その建物がつくられた時代や、過去に使用された材料を理解する必要があります。
新しい材料で単に塗り直すのではなく、建物に合った材料や方法を選び、歴史的な価値を守りながら修理しなければなりません。

 

こうした文化財の修復には、一般的な建物の施工とは異なる、専門的な知識と経験が求められます。

姫路市でも、姫路城の漆喰に関する資料の公開や漆喰塗り体験会などを通して、姫路城を支える左官技術を次の世代へ伝える取り組みが行われています。

 

職人の手によって守られてきた白い壁は、左官という仕事の歴史と奥深さを今に伝えています。

 

伝統的な左官から現代の左官工事へ

左官と聞くと、漆喰壁や土壁など、昔ながらの建物をつくる仕事を想像する方も多いかもしれません。

 

しかし、左官の仕事は、城や寺社などの伝統建築だけに限られるものではありません。
現在の住宅や店舗、マンション、工場、公共施設など、さまざまな建物で左官職人の技術が使われています。

 

外壁や内壁にモルタルを塗る工事、壁紙や塗装を施工する前の下地を整える工事、床や土間にコンクリートを施工する工事なども左官の仕事です。

 

近年では、珪藻土や漆喰などを使った自然な風合いの壁や、コテの跡をあえて残した意匠性の高い仕上げも選ばれています。
モールテックスやイタリア漆喰など、新しい材料を使った特殊左官も、店舗や住宅の内装に取り入れられるようになりました。

 

伝統的な建築と現代の建物では、使用する材料や施工の目的が異なります。
それでも、材料を練り、下地を確認し、コテを使って職人の手で仕上げていくという左官の基本は共通しています。

 

長い歴史のなかで培われた手仕事が、材料や表現を変えながら、現在の建築にも受け継がれているのです。

 

左官の仕事は今の建物にも受け継がれている

左官工事の仕上がりは、表面をきれいに塗る技術だけで決まるものではありません。

 

施工前には、壁や床の汚れ、ひび割れ、凹凸などを確認し、材料が適切に付着する状態に整える必要があります。
下地の状態に問題があると、施工直後はきれいに見えても、後から浮きや剥がれ、ひび割れなどが起きる可能性があります。

 

また、同じ材料を使用していても、施工する日の気温や湿度、下地の乾燥状態によって、材料の扱いやすさは変化します。
職人は、材料の状態を目や手で確かめながら、塗る厚さや作業の進め方を調整しています。

 

コテの使い方によって、仕上がりの表情を変えられることも左官の特徴です。

平らで均一な壁だけでなく、コテ跡を残した仕上げや、凹凸を生かした仕上げなど、職人の手仕事によって多様な空間をつくることができます。
機械や既製品では対応しにくい形状や細かな部分に合わせられることも、左官工事の強みです。

 

エーコーテックでは、建物の基礎となる左官工事から、装飾性を重視した内装・外装の施工まで、幅広い工事を手がけています。

外壁や内壁の左官工事をはじめ、漆喰や珪藻土を使った塗り壁、土間コンクリート、タイル、外構工事など、建物や空間に合わせた施工に対応しています。

姫路城に用いられる文化財修復の技術と、現代の住宅や店舗で行われる左官工事では、目的や材料、施工方法が異なります。
しかし、下地や材料の状態を見極め、コテを使って一面ずつ仕上げていく職人の仕事は、現在の建築にも生き続けています。

まとめ

姫路城が白く見える大きな理由は、外壁だけでなく、屋根瓦の継ぎ目を含む広い範囲に白い漆喰が使われているためです。

 

壁と屋根の細部まで漆喰で仕上げられた優美な姿は、白鷺が羽を広げたようにも見え、「白鷺城」の名で親しまれてきました。

 

姫路城の白壁には、歴史的な建物を守るために受け継がれてきた左官の伝統技術が生かされています。
一方、左官の仕事は城や寺社などの伝統建築だけに用いられるものではありません。

 

現在の住宅や店舗、施設でも、外壁や内壁を整え、美しく仕上げるために左官職人の技術が必要とされています。

 

エーコーテックでは、外壁・内壁の左官工事をはじめ、漆喰や珪藻土を使った塗り壁、土間コンクリート、タイル、外構工事など、現代の建物に関わる幅広い施工を行っています。

使用する材料や建物の形が変わっても、下地の状態を確かめ、材料の変化を見極めながら、職人の手で仕上げる左官の基本は変わりません。

姫路城の白壁をきっかけに、普段何気なく目にしている建物の壁と、それをつくる左官職人の仕事にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

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